【 概 要 】−川原湯温泉は鎌倉幕府を開いた源頼朝が発見したという伝説が残されています。それによると幕府を開いて間もない建久4年(1193)に源頼朝が鷹狩りの最中に源泉を発見したとし、川原温泉の代表的な共同温泉として知られる「王湯」は源頼朝が征夷大将軍だった事から「王」の名称が付けられ、源氏の家紋である「ささりんどう」が掲げられています。川原温泉の程近い、草津温泉(日本三名泉)や沢渡温泉(中之条町)も源頼朝が発見したとの伝説が残され、関係性が窺えます。川原湯温泉の源泉は泉温71.6度(調査時の気温25.5度)、泉質は含硫黄-塩化物・硫酸塩温泉(中性低張性高温泉)、資料1キログラム中の成分はナトリウムイオン(289mg)、カリウムイオン(5.83mg)、マグネシウムイオン(0.44mg)、カルシウムイオン(321mg)、鉄(U)イオン(0.01mg)、マンガンイオン(0.04mg)、アルミニウムイオン(0.1mg)、フッ素イオン(0.7mg)、塩素イオン(576mg)、硫酸イオン(584mg)、炭酸水素イオン(45.8mg)、硫化水素イオン(1.2mg)、メタけい酸(88.4mg)、メタほう酸(37.8mg)、遊離二酸化炭素(5.7mg)、遊離硫化水素(1mg)となっています。大変歴史ある川原湯温泉でしたが八ッ場ダムの建設に伴い水没する事で他所に移った為、貴重な歴史が失われる事になりました。
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